ごあいさつ

カナンの園後援会
会長 鈴木俊一
「カナンの園後援会」は1972年11月の『社会福祉法人カナンの園』設立と同時に発足し、カナンの園に思いと財を届けて下さる支援者の拡充とご支援を寄せてくださる方々にカナンの園の状況をお知らせする活動を続けてきました。この間にお届けいただきました多くの会費・寄付金により、必要とされた施設・設備や諸機能の整備が順調に進められました。また財と一緒に寄せられました皆さまの篤い思いは、カナンの園が設立の趣旨に違わず歩み続けるための糧になってきたと確信しています。これまでのご協力に心から御礼申し上げますと同時に今後ともご支援よろしくお願い申し上げます。
近年は後援会実務委員会の働きにより、カナンの園とカナンの園後援会の関係をより親密なものとなる方策が検討・実施されています。カナンの園諸施設の見学会やカナンの園の製品の展示即売会等、現在は盛岡近郊の方々のみが参加可能なプログラムが中心ですが、皆様からのお声をいただきまして遠方の方でも参加できるものを工夫してまいりたいと存じます。以下に掲載されています活動の様子等をご覧いただき、是非ご感想・ご提案をお寄せください。
カナンの園後援会の始まり
カナンの園は、1971年1月16日に「カナンの園設立委員会」が発足し、約2年の準備期間を経て、1972年11月24日に厚生大臣の法人認可を受けました。
その2年の間に「設立委員会」に寄せられた寄付金と国・県・市町村の補助金により、最初の事業「奥中山学園」が1973年4月開設されました。
「法人認可」と共に「設立委員会」はその役割を終えたのですが、事業開始後も精神的、資金的支えが必要とされ、後援会の組織造りが検討されました。
当初は、「設立委員会」を構成していたキリスト教関係者による「カナンの園維持会」と設立資金にご協力いただいた一般の方々による「カナンの園後援会」の二本立てで支援活動が行われました。カナンの園の事業が次々と広がる中、二つの支援組織を統一することとなり、「カナンの園後援会」として再編され今日に至っています。
カナンの園後援会の趣旨と今後のあり方
カナンの園後援会の活動目的は、カナンの園(社会福祉法人カナンの園と学校法人カナンの園)への支援、つまり、資金援助を柱として、身近でまた遠方にあって思いを寄せる、祈りに覚える、躰を動かして活動する、それぞれの様々な方法でカナンの園を支え共に歩むことにあります。
今日社会福祉に対する公的資金援助は設立当時から比べるとかなり充実してきました。しかし開拓的事業等には公的資金が得られなかったり不十分で事業展開が進まないこともあります。それらの必要資金確保のための募金活動は今も必要ですが、今後は募金活動以上に、支える者と支えられる者の掛け橋の役割が重要だと思っています。そのことをどの様なカナンの園後援会のあり方で果たして行くことが望ましいのか、皆様のご意見もお寄せいただき考え行動したいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
活動の様子
◆実務委員会

(写真1)カナンの園担当者会
後援会の働きはその時代時代、必要可能なところで行われてきました。しかし停滞気味でありましたので、2008年4月、実務委員会を立ち上げ後援会の働きを再々出発致しました。現在4名の委員に法人事務局と後援会事務局から各1名が加わって、6名で毎月1回実務委員会を開きます。2012年1月で40回となりました。
内容は、企画と具体的な活動計画です。今まで行ってきた主な活動は、教会訪問、現地見学会、街頭募金、後援会だよりの発行、などでした。その他、そのときどきの必要な事案を検討、計画しています。
初回には盛岡市内の各教会の中で、カナンの園設立以来カナンの園とのパイプ役をしてきてくださった方々や、教会の代表として集まってくださった方々を迎えて、カナンの園担当者会(写真1)を致しました。

(写真2)カナンの園製品内覧会
そのときの発言を参考に教会訪問(併せて製品販売)を再開。新たに後援会だよりを発行することになりました。後援会の活動の様子を写真や記事で伝えたり、カナンの園の各事業所の様子を「現場では今」という欄を設けて、順番に現場より働きや様子を報告していただいています。
また、2009年7月には、後援会実務委員会が提案して「カナンの園製品内覧会」(写真2)を開きました。製品を作っている各事業所の担当者により実行委員会を結成、企画・準備が進められ、カナンの園の全製品を集結して盛岡市内の奥羽キリスト教センターの大ホールで開催致しました。一堂に会した製品はすばらしく、感動しましたが、宣伝が不十分で業者関係の方々が多く、一般の方はほとんど来ていただけなかったことが残念でした。

(写真3)ケアホーム建築
また、2009年より始まった元成人施設、小さき群の里の「ケアホーム建築」の募金を、後援会も全面的に協力、カナンの園機関誌のちらし、教会訪問、街頭募金、後援会だよりなど多くの機会を通して募金を訴え、ご支援をお願い致しました。2011年12月末までに600万円を超える寄付が寄せられ、法人や小さき群の里ののさわ事業所の努力により、2011年秋までに4棟が完成、厳しい冬を前に全員移ることができましたことは大きな喜びでした(写真3)。皆さまのご支援を本当に感謝しています。
その他具体的な働きを以下に個別に書き出しました。
後援会実務委員会は、カナンの園の働きが全うしていけますよう皆さまのお祈りとご支援をお願いしながら、カナンの園と外部の皆さまとの架け橋として、これからも活動をしていきます。
◆教会訪問

カナンの園は設立当初より、主にキリスト教各教派を超えた教会により祈られ、具体的なご支援をもって支えられてきました。それは全国の教会に及び、現在も支えられ続けています。
すべての教会に出向いてお礼を申し上げたいところですが、お許しをいただいて、近隣の教会を訪問して報告・御礼を申し上げ、ご支援をお願いしています。
2007年には理事・職員により、岩手県と秋田県・青森県の一部の教会を訪問、実務委員会再発足後は、2008年秋から2009年にかけて盛岡市内の21教会を訪問しました。当初実務委員だけで伺っていましたが、お支えいただくのは法人なので、2010年岩手県内の11教会を理事・現場職員・実務委員の編成で訪問して以来、盛岡市内の教会もこのチーム編成で訪問することにしています。
訪問させていただくと、暖かく歓迎してくださり、快くアピールを聞いてくださいます。ときに古い方からは昔の様子など話題が出たり、思わぬつながりに楽しい語らいのときが与えられたりします。またカナンの園の現場で作っている製品を持参、展示しますと喜ばれて沢山求めてくださいます。これは製品を知って頂くだけでなく、売上から必要経費を差し引いたものが、働いている利用者たちの給料やお小遣いとなりますので、少しでもお求めいただけることを感謝しています。

2010年から、盛岡市内、岩手県内の訪問可能な諸教会を、それぞれ3分割して、1年に1分割ずつ訪問しています。盛岡市内の教会は今年3分割目、ひと巡りとなります。岩手県内は大震災で被災されたり、震災支援で大変な事態となったため、状況を鑑み2011年は訪問を控えました。2012年は教会の状況を伺いながら、お受け入れいただけるところを訪問させていただく予定です。
◆見学会

カナンの園の施設の多くは、盛岡市より45kmほど県北に位置しています。そのため、日頃現場を見ていただく機会がありません。実務委員会では、是非カナンの園の沢山の事業所が点在する、奥中山高原と言われる広大な地域と、いろいろな事業所の働きを見、様子を肌で感じていただきたいと願って盛岡市内の事業所ヒソプ工房からバスで現地見学会ツアーをしています。
1時間余りかかる行きのバスの中で、委員よりカナンの園の概要や歴史や始まった頃の話、また現在の福祉制度の説明など、その折々にいろいろな話を聞きながら学びの時をもち、現地ではカナン牧場(パン工場)シャローム(おせんべい作り)ウィズ(リサイクルセンター、ペットボトル再商品化作業)小さき群の里(元成人施設)アドナイ・エレ(羊工房)奥中山学園(児童施設)三愛学舎(特別支援学校)など時間の許す限り回り、各施設の説明を受けながらときに製品を買ったりして、最後に奥中山産直に寄り帰途につきます。産直にはカナンの園のパンなどの製品や現地の新鮮な安い野菜などあり、買い物に盛り上がります。帰りのバスの中では感想を語り合って、「来てよかった」の声に委員一同喜びを感じています。


- 1回 2008年7月:
- 盛岡市内のヒソプ工房施設見学会。合わせて担当者会を致しました。
- 2回 2008年9月:
- 奥中山現地施設見学会。15名。
- 3回 2008年11月:
- 学校関係者現地見学会。盛岡医療福祉専門学校から15名の参加、他総勢19名。
- 4回 2010年9月:
- 小さき群の里ののさわ事業所の「ケアホーム建築」募金に合わせ、現地見学。
- 5回 2011年7月:
- 「ケアホーム」進捗状況を中心に見学。他の施設も見学。奥中山学園新作業棟で昼食。19名参加。
2012年度は、カナンの園設立40周年にあたり、イベントなど計画されていますので、見学会は計画していませんが、ご要望があれば行いたいと考えています。
◆街頭募金

カナンの園後援会では毎年12月に、法人事務局の協力により、高校生など学校関係者、ボーイ・ガールスカウト、教会関係者、利用者および家族、職員及び家族、その他支援者のお助けをいただいて、盛岡市内の5か所で街頭募金を行っています。2011年12月39回目を迎え、長きに亘るご支援をいただいています。
盛岡の12月は日中でも0度近くなり、1時半から3時半街頭に立つと身体が冷え切ってしまいます。数年前までは当地の名物ひっつみ汁でからだを温めていただいていましたが、事情で今はココアや焼き芋、お菓子、リンゴなどで皆さんのご労をねぎらいます。

毎回約80名前後の方たちが立って募金を呼びかけてくださり、最近は40万円前後のご寄付をいただきます。
例年カナンの園の働きのために募金、2009年度・2010年度は「ケアホーム建築」のために募金をお願いしましたが、2011年度は未曽有の震災で被災された、障がいのある方々、親を亡くした子どもたちの学び基金のために、カナンの園も少しでもお力になりたいと募金を訴えました。約42万円の募金が寄せられ、*県社会福祉協議会障がい者協議会、*県知的障害者福祉協会、*いわての学び希望基金に贈りました。
◆後援会だより
実務委員会の働きの中の主な活動と、カナンの園10事業所(その中の各作業所など)の紹介、働きの様子を「現場では今」として掲載、随時発行しています。
現在は経費の都合で、盛岡市内の教会、関係学校・団体などにのみお送りし、掲示していただくようお願いしています。
下記のリンクをクリックしていただくとご覧になれます。
◆カナンの園を支える
カナンの園は設立以来、皆さまのお支えの中で歩んできました。働きが大きくなり事業所の数が多くなりました。これからはいろんな形で関わって繋がりを深めていただき、更にご理解とご支援をいただきたくお願い申し上げます。
以下のような方法で、カナンの園に関わり、ご支援いただくことが出来ます。
- カナンの園の機関誌やホームページを見ていただく。
- 友人・知人にカナンの園を紹介していただく。
- 各事業所の現場のボランティアをしていただく。
- カナンの園の行事や後援会の企画(見学会・街頭募金など)に
参加していただく。 - カナンの園の製品を買っていただく。
パン、おせんべい、クッキー類、羊毛製品、その他。
製品により異なりますが、スーパー、駅、お店、作っている事業所等でお求めいただけます。
- 働き人をご紹介ください。
- カナンの園に寄付をする。
カナンの園では、利用者に良い支援をするための法人全体の活動のために、またより良い環境を提供するため住まいや働くところを整備していく努力をしています。その他様々なところで多くのお支えを必要としています。どうぞよろしくお願い申し上げます。
・郵便振込: 02330-6-6631 加入者名 カナンの園(振込用紙あります)
・募金箱 : 店舗や教会などにあります。
・募金袋 : 近隣の方や教会に。
カナンの園 後援会事務局
- 住所:
- 〒020-0147 盛岡市大館町28−53(ヒソプ工房内)
- 電話:
- 019-646-8588
- e-mail:
- kouenkai@canaan-jp.net